トヨタ シエンタ(170系・DBA-NSP170G)の左側面のへこみを、横浜市都筑区の株式会社ケービーエスで修理しました。左のドア2枚は、新品に交換しました。センターピラー(ドアのあいだの柱)の下側からサイドシル(ドアの下を通る車体の縁)は、外側の板(外板)を新しい部品に替えています。へこみは、前のドアとスライドドアの境目の下から、柱の根元とサイドシルまで届いていました。後輪のまわりのリヤクォーターと、角に傷のあったリヤバンパーは、元の部品のまま下地から整え、1F7(シルバーメタリック)で塗り直しています。

スライドドアの車で、前のドアとの境目の下を強く押されると、傷はドアの表面だけでは終わらないことがあります。ドアを受け止めている柱や、その下の車体まで押されていれば、ドアを替えるだけでは直しきれません。仕事や毎日の予定で動かす車なら、どこまで直すことになり、どのくらい預けるのか。まずはそこから知りたくなるはずです。今回のシエンタも、前のドアの後ろ下とスライドドアの前下がつぶれていました。そのあいだのセンターピラーの根元と、下のサイドシルにも、へこみと線の曲がりがあります。
修理前と修理後|シエンタのドアの境目とサイドシル
前のドアとスライドドアの境目を、左前寄りから写した2枚を並べました。左の写真が修理前、右の写真が修理後です。


修理後の写真では、境目の下のつぶれもサイドシルのへこみも見えず、2枚のドアの下の線がそろって後ろへ続いています。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 車種 | トヨタ シエンタ 170系(7人乗り・ガソリン車・ステーションワゴン) |
| 型式 | DBA-NSP170G(車検証)/原動機 2NR・総排気量1.49L |
| 登録 | 平成27年9月(初度登録) |
| カラー | 1F7 シルバーメタリック(色番号は車体のコーションプレートで確認) |
| 損傷箇所 | 左フロントドアの後ろ下(へこみとこすり傷)/左スライドドアの前下(つぶれと塗装のはがれ)と後ろ下(こすり傷)/センターピラーの根元とサイドシル(へこみと線の曲がり・下の縁のこすれ)/左リヤクォーターの後輪のまわりとリヤバンパーの角(緑のテープで印を付けた傷) |
| パネルごとの直し方 | 左フロントドア:新品に交換/左スライドドア:新品に交換/センターピラーの下側からサイドシルの外板:切り取って新しい外板に(柱の途中・サイドシルの前寄り・後輪の前の3か所で元の板とつなぐ)/左リヤクォーター:交換せず、研いでパテとサフェーサー/リヤバンパー:交換せず、角を研いでサフェーサー/左フロントフェンダー:塗装のみ |
| 取り寄せた主な部品 | 左フロントドア・左スライドドア(新品のドアパネル)/センターピラーの外板/ドアの窓まわりのモール・サービスホールのカバー・スライドドアのプロテクターモール/リヤバンパーのサポート ほか小さな部品 |
| 塗装範囲(1F7) | 車に付けたまま:左フロントフェンダー・センターピラーからサイドシル・左リヤクォーター/スタンドの上で:新品の左フロントドアと左スライドドア(外側と内側)/台の上で:リヤバンパーのプレスラインから下 |
| 主な工程 | 作業台に載せて外板を切り取る → 新しい外板を取り付けて継ぎ目を研ぐ → クォーターとバンパーの研ぎ → パテ → マスキングとサフェーサー → 塗装ブースで車体・新品のドア・バンパーを1F7に → 組み付け |
ご相談の前に|柱の根元まで傷んだら、何を替える?
今回のシエンタは、2枚とも新品のドアにしました。ただ、ドアのような部品は、リサイクル部品(使われなくなった車から外し、もう一度使えるようにした部品)を選べることもあります。代表は、「リサイクル部品は、在庫や状態しだいで使えるかどうかが変わる。直し方によって仕上がりや納期に違いが出るときは、その中身まで説明する」と考えています(代表メッセージより)。
交換か修理か 今回はドアに加えて、柱の下側からサイドシルも外板を新しい部品にし、リヤクォーターとリヤバンパーは元の部品を直しました。何を替えて何を直すかは、車を拝見し、外せる部品は外して奥の傷みまで見てから決めていきます。一般には、板が裂けていたり、強く曲がって薄く伸びていたりすると、交換をご提案することが多くなります。考え方は、板金か交換かが分かれる所を説明した記事にあります。同じ170系のシエンタで、スライドドアはリサイクル部品に替え、前のドアは引き出し板金で直した例が、2枚のドアにまたがるこすり傷の事例です。
費用 費用を大きく動かすのは、新しくする部品、板金の手間、色を塗る範囲です。今回なら、ドア2枚と柱の外板の部品、クォーターとバンパーの下地づくり、フェンダーからリヤバンパーまでの塗装がそれにあたります。見積書のどこで差が出るかは、お店で見積もりが違う理由の記事にまとめています。通常の見積りは無料です。見積りの範囲を超えて分解や診断が要るときは、その分の費用を作業の前にお知らせします。
お預かりの日数 新しいドアや外板を取り寄せる修理では、部品がそろう時期も日数にかかわります。実車を拝見し、部品の入荷の見通しと合わせて目安をお伝えします。
保険を使うとき 保険を使う修理も、自費の修理もご相談いただけます。進み方の違いは、保険を使う修理と自費の修理のちがいで説明しています。
はじめの写真は3枚で足ります。傷のある側を少し離れて写した1枚、傷がいちばんひどい所を近くから写した1枚、それに車検証です。写真を拝見して、実車でどこを詳しく確かめるかをお返事します。
シエンタを預けているあいだの車も、乗る人数や使い方をうかがって一緒に考えます。ケービーエスの勝田レンタカーが持つ車は200台以上で、どれもレンタカー登録(わナンバー)です。3列シートならシエンタ ハイブリッドやフリード e:HEVも候補に入ります。お貸しできる車は、空きや、保険の内容によって変わります。
損傷|ドアだけでなく、センターピラーの根元とサイドシルまで
傷は、前のドアの後ろ下からスライドドアの下、後輪のまわりのリヤクォーターとリヤバンパーの角まで続いていました。修理の前に、傷んだ所へ緑のテープで印を付け、目盛りの入った棒を添えて写真に残しています。

いちばん傷みが大きいのは2枚のドアの境目の下で、前のドアの後ろ下とスライドドアの前下がつぶれ、塗装もはがれていました。前のドアを開けると、センターピラーの根元とその下のサイドシルにも、へこみと線の曲がりがあります。下の写真は、ドアの境目の下、柱の根元とサイドシル、リヤクォーターとリヤバンパーの角の順です。



外板の切り取り|車体とつながる柱とサイドシルは、外板を替える
車を作業台に載せて赤い台で受け、スライドドアを外したうえで、センターピラーの下側からサイドシルにかけての外板を切り取りました。一般に、柱やサイドシルはドアのように外して付け替えられる部品ではなく、車体とつながった部分です。そのため、替えるときは、傷んだ範囲の外板を切り取って新しい外板をつなぎます。左が外板を切り取ったあとの車体、右が切り取った元の外板で、緑のテープの印が残っています。


新しい外板|必要な範囲だけ替え、3か所で元の板とつなぐ
取り付けた新しい外板は、まだ車の色を塗っていない下地の状態の部品で、写真では黒く見えます。センターピラーは上の方の元の板を残し、途中で横につないでいます。サイドシルは前寄りで元の板とつなぎ、後ろの端は後輪の前(スライドドアの開口部の後ろ下)でリヤクォーターとつないでいます。継ぎ目はどれも、塗ったあとに線が出ないよう研いで平らにしました。左が柱の途中、右がサイドシルの前寄りの継ぎ目です。


柱とサイドシルの外板を替えた別の車の修理として、CX-60の右側面の事例があります。
研ぎ|塗ったあとに研ぎの跡が浮かないよう、縁をなだらかに
リヤクォーターとリヤバンパーは、取り替えずに元の部品を直しています。リヤクォーターは給油口の下の塗装を段をつけて研ぎ、真ん中では鉄板が出ています。一般に、このように縁に段をつけて研ぎ、なだらかにしておくと、色を塗ったあとに研いだ輪の形が浮いて見えにくくなります。リヤバンパーは車から外して角を研ぎ、そのあとサフェーサーを塗っています。


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パテ|継ぎ目のわずかな段を埋め、ボディの形状を整える
パテ(へこみや継ぎ目のわずかな段を埋めて、面を平らにする材料)で、ボディの形状を整えました。のせたのは、柱とサイドシルの前寄りの継ぎ目、スライドドアの開口部の後ろ下(新しい外板とリヤクォーターの継ぎ目)、後輪の上の研いだ所です。面の高さをそろえておくのは、色を塗ったあとの映り込みをゆがませないためです。左が柱とサイドシルの継ぎ目、右がリヤクォーターです。


サフェーサー塗装|仕上がりの美しさを支える丁寧な下地処理
パテでボディの形状を整えた補修部分に、サフェーサーを塗りました。サフェーサーは色の前に入れる下地の塗料で、研いだ跡の細かな傷やパテの上を覆い、面をそろえて、上に塗る塗料の密着を高める役割があります。下地に段やむらが残ると、色を塗ったあとの映り込みにそのまま出やすいため、この下地処理が仕上がりを左右します。塗る前には、補修した所のまわりを紙とテープで、ドアの開口部をビニールで覆い、ほかの面や車内に塗料が付かないようにマスキングしています。左がリヤクォーター、右がセンターピラー下部からサイドシルの下地処理です。


塗装ブース|塗る範囲を決め、ほかの面はマスキングで守る
車ごと塗装ブース(ほこりを抑えた塗装専用の部屋)に入れ、塗る面だけを出して、ほかはビニールと紙で覆いました。出したのは、左フロントフェンダー、センターピラーからサイドシル、リヤクォーターです。

左フロントフェンダーは、修理の前の写真では傷の印がありませんでしたが、塗る範囲に入れています。一般に、直した面だけで色を止めると境目が線のように見えやすく、となりの面まで塗料を薄く広げてなじませることがあります。その考え方は、となりのドアまで塗ると言われるときの記事にあります。リヤバンパーは上側をビニールで覆い、プレスライン(面に入った角の線)に沿ってテープで区切って、下側だけを塗りました。左がフェンダー、右がリヤバンパーです。


新品のドア|開けると見える内側まで、車体と同じ色に
前のドアとスライドドアは新品で、まだ車の色が付いていない下地の状態で届きました。写真で黒く見えるのはその下地です。塗装ブースのスタンドに立て、車体と同じカラー番号1F7で塗っています。

塗り終えると、ドアに車体と同じ1F7の色が付き、表面には照明の線が映り込んでいます。

スライドドアも同じように塗りました。ドアは、開けたときに見える内側の面まで1F7にしています。一般に、年数のたった車では、新品どおりの色だと直した所だけ新しく見えることがあります。その合わせ方は、10年乗った車の塗り直しの記事で説明しています。左がスライドドアの外側、右がドアの内側です。


塗装|柱からクォーターまで、照明が映る艶のシルバーに
車体の側も、同じブースで1F7に塗りました。継ぎ目やパテのあった所も色に覆われ、表面に照明が映り込む艶が出ています。左がセンターピラーからサイドシル、右がリヤクォーターです。


完成|つぶれていたドアの境目とサイドシルも、まっすぐに
塗り終えたドアは、窓まわりのモールやサービスホールのカバーなど、小さな部品も新しく取り寄せて組み付けました。外の光で真横から見ても、ドアの境目やサイドシル、リヤクォーターに、へこみや映り込みのゆがみは見えません。

左の写真は左後ろから見たリヤクォーターとリヤバンパー、右の写真は左前から見たフェンダーと新品の前のドアです。


床に並べたのは、車から外した元のドア2枚です。どちらも、2枚の境目の側の下の角がつぶれています。

塗装した所をいつから洗ったり、ワックスをかけたりしてよいかは、板金塗装のあとの洗車とワックスの記事で説明しています。
職人の想い|3か所の継ぎ目を、平らな面にそろえる
新しい外板は、柱の途中、サイドシルの前寄り、後輪の前の3か所で元の板とつないでいます。どの継ぎ目も研いで平らにし、パテはそのまわりだけにとどめて、塗り終えたあとに継ぎ目が線になって見えないように仕上げました。代表も、直せるかどうか、直せるならどんな方法があるのかを、一つずつご説明することを大切にしています。
修理中の代車|7人乗りのシエンタやフリードも
シエンタは3列シートの車なので、修理のあいだも同じように人や荷物を乗せたい場面があるはずです。ケービーエスの勝田レンタカーには、7人乗りの車があります。シエンタ ハイブリッド、シエンタ ハイブリッドZ、ガソリンのシエンタ Z、フリード e:HEVなどです。3列シートでもうひと回り大きい車なら、ノア ハイブリッドもあります。シエンタの代車のことは、シエンタを代車で借りられるかの記事にもまとめています。
当社ではレンタカー登録(わナンバー)の車両を200台以上保有しています。乗る人数や普段の使い方をお聞きして、空き状況を確認しながらご案内します。
ご用意できる車種は、保険の内容・事故の状況・空き状況によって変わります。特定の車種を必ずご用意できるとは申し上げられませんので、まずはご相談ください。
勝田レンタカーの事故代車ラインナップ例





まとめ|センターピラー外板とドア2枚を替えたシエンタ
このシエンタは、柱の下側からサイドシルの外板とドア2枚を新しい部品に替え、クォーターとリヤバンパーは元の部品を生かして直した事例です。替えた所も直した所も、最後は同じ1F7で塗りそろえています。
柱やサイドシルまで傷んだときも、お見積りのページから写真を付けてご相談いただけます。ほかの直し方は修理事例の一覧でもご覧いただけます。お気軽にお問い合わせください。
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修理のご相談
よくある質問
- シエンタのセンターピラーの根元とサイドシルがへこんだとき、外側の板だけ替えられますか?
- 外側の板(外板)だけを新しい部品に替えられる場合があります。今回の170系シエンタでは、センターピラーの下側からサイドシルにかけての外板を切り取り、新しい外板に替えました。新しい外板と元の板のつなぎ目は、柱の途中、サイドシルの前寄り、後輪の前の3か所です。どこまで替えるかは、実車の傷み方を見てからご説明します。
- シエンタのセンターピラーの外板を替えると、継ぎ目が線になって見えませんか?
- 継ぎ目が線に見えないよう、研いで平らにしてから色を塗ります。今回の170系シエンタでは、新しい外板と元の板の3か所の継ぎ目をどれも研いで平らにし、パテは継ぎ目と研いだ所のまわりだけにのせました。サフェーサー(色の下に入れる下地の塗料)を吹いてから、車体と同じ1F7で塗っています。完成の写真を真横から見ても、サイドシルやリヤクォーターの面にゆがみは見えません。
- シエンタの色番号1F7(シルバーメタリック)、新品のドアだけ色が浮いて見えませんか?
- 新品のドアだけ色が浮いて見えないようにする合わせ方は、実車の色を見てからご説明します。今回のシエンタでは、新品のドア2枚を塗装ブースのスタンドに立てて、1F7で塗りました。左フロントフェンダー、センターピラーからサイドシル、後輪の上のリヤクォーターも、車に付けたまま同じ1F7で塗っています。一般に、年数のたった車では、今の車体の色を見て塗料の配合を調整する塗り方もあります。
- シエンタのドア2枚とセンターピラーの外板を替える修理は、費用と日数がどのくらいかかりますか?
- 金額も日数も、実車を拝見し、傷の範囲と部品の入荷の見通しを確かめてからお伝えします。金額は、取り寄せる部品と、下地づくりの手間、塗る面の広さで変わります。日数は、部品が届くまでの時間でも前後します。今回のシエンタでは、新品のドア2枚とセンターピラーの外板、窓まわりのモールなどの小さな部品まで取り寄せ、左フロントフェンダーからリヤバンパーの下側まで、左側面を塗りました。通常の見積りは無料です。
- シエンタの事故の修理に、保険は使えますか?
- 保険の内容や事故の状況しだいで、使える場合があります。保険を使う修理も、自費の修理もお受けしており、どちらにするかで見積りのあとの進み方が変わります。保険を使うかどうかは、お見積りのときにあわせてうかがいます。
- 修理中の代車は借りられますか?
- ご相談いただけます。当社はレンタカー登録(わナンバー)の車両を200台以上保有しており、乗る人数や普段の使い方をお聞きしてご案内します。ご用意できる車種は、保険の内容・事故の状況・空き状況によって変わるため、特定の車種を必ずご用意できるとは申し上げられません。